aiko「向かい合わせ」の個人的な解釈

歌手のaikoさんの「向かい合わせ」という曲をきいたことはおありだろうか。個人的にあの曲は不倫の末略奪に成功してしまった女の歌のように思えてならない。これは個人的な空想話であってaikoさんのファンの方へは不快な思いを抱かせてしまうかもしれないが、私の解釈はこうだ。

冒頭から、

”いつも胸は苦しい 昨日とても嫌な夢も見た”

とある。これは、略奪に成功しきる前、つまり離婚調停中とか完全に不倫が相手の奥様にばれてしまっていて、男が女の家に転がり込んできたとかそんなところではなかろうかと思う。離婚こそ成立してはいないものの今は一緒にいて、前よりもこの主人公の女性としてはうれしい状況なのだと思う。

胸が苦しいのは道ならぬ恋の故であって嫌な夢とは奥様や子供の存在のちらつく夢でも見て「あぁ、私はひと様を傷つける恋愛をしてしまっている…」とでも思っているか、大好きな彼が心を入れ替えて家族のもとへ帰ってしまう夢でも見たのだろうと思う。

そして

”誰にも言えないから飲み込んでしまうしかないよ”

と続く。これを彼に話しては重いと思われるだろうし家族や友人になど反対されて当たり前なので言えるはずもない。

その後

”忘れていけないことを抱いて今夜眠ろう”

これは完全に自分たちの傲慢により傷つけた人を忘れてはならないとこの女は思っているのではなかろうかと想像させられる。

”あなたは傷つき心が少し欠けた あたしはあたしでとても不安なの”

これはサビに入る直前でのワンフレーズだ。彼は離婚により子供やかつて愛した女性と離れ傷つき、心が欠けている。自分は自分で、本当にこのまま一緒になっていいのだろうか、一緒になれるのだろうかという不安が見える。私はここが一番決定的だと思っていて、お互いに種類は違えど同じことで傷ついているようなニュアンスが感じれらる。同じことで悩んでいても決して立場は同じではなく、彼は傷つき自分は不安であるという状態なのだろう。

サビでは

”暑い坂を上ったとこ ためらわないでキスをしてね 悩まないで 向かい合わせ あぁやだ…涙が出る”

といっている。坂をのぼるときはとてもしんどいし疲れる。離婚には結婚よりも体力がいるとはよく聞くが、離婚調停やその他手続き、子供のことや住まいのことなど事務的なありとあらゆる決断を迫られめんどうな上になによりメンタルがやられる。そこを乗り越えれば今までためらいながらしていたキスをためらうことなくできるのだ。

誰かを傷つけたうえに成り立つ恋愛、そして成就することはないと思っていたが彼と一緒になることができるということに彼女は喜びやら誰かを傷つけた悲しみやら不安やらで涙を流しているのだと思う。

また2番でも

”出会えたそれだけ あなたのその背中に何度も見てるの 未来の奇跡を”

とあるが、出会えた、それだけのことのはずなのに彼が家庭を捨てて自分のところへいつか来てくれるのではないかと夢見てしまっていた頃のことをうたっているのだと思う。そしてそれは今でも変わらず、これからの未来を彼の背中に想像しているということなのだ。彼とは結婚し家庭を築き、子供も作り、なんなら前妻との家庭よりも幸せに…と思っているのではないかと思う。おそらく彼はこの彼女に奥さんの愚痴を言っていたのではないかと推測する。私が奥さんなら彼ともっと幸せになれたのに。と思う彼女の心がうかがえる。

2番目のサビでは

”灼けた指輪の跡が印す想い出の色に あなたを想うだけの強さをあたしは貰った”

といっている。これは自分との指輪ではなく今では前妻となったかつての恋敵との指輪の跡のことだ。なぜこれに強さをもらってしまうのか。それはおそらく、この二人は彼が結婚指輪をしているときに出会っていて(おそらく職場とかで出会ったのだろう)そしてこの指輪を見るたびに奥様の存在を思い出しては涙していたが今となってはそれこそがこの彼を想う強さになっていたということなのだと私は思う。不倫恋愛時代は、彼のことを思うたびに涙が出てしまう。そしてそれほどに彼のことが好きなのだと自分の気持ちを再確認していたのだろう。いわばこの指輪の日焼けだけ彼との時間があったし、その分自分は傷つきもしたけれど、彼との愛も育んだ、ということなのである。これは結果が略奪成功であるから言えることであって、そうでなければこの余裕はうまれるまい。

彼女は勝った(というか目的を達成した)からこそこの一言が出てくるのだと思う。当の奥様本人はこのような旦那と別れられてせいせいしているかもしれないが、無理だと思っていたが大好きな彼と一緒になれる!というときに振り替えると、つらかった過去もいい思い出、美しく美化されるものである。

ここまでaikoさんの「向かい合わせ」について好き勝手書いてみたがこれはあくまで個人的解釈に過ぎない。もちろんこの歌の解釈なんて存在しないかもしれないし、遠距離の普通のカップルが会いたくてもなかなか会えなかったがこの度結婚することになりましたみたいな曲かもしれないし、私の中にも解釈は様々ある。個人的にしっくりくるのは、略奪成功女の勝利の歌という設定なのである。

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